国指定史跡 一九五七(昭和三二)年七月二七日指定
猪目洞窟遺物包含層
県指定文化財 一九七四(昭和四九)年一二月二七日指定
猪目洞窟遺跡出土遺物
この洞窟遺跡は,一九四八(昭和二三)年に,漁船の船置場として利用するため入口の堆積土を取り除いた時に発見されたものです。
凝灰岩の絶崖にできたこの洞窟は,東に向かって開口しており,幅三○m,奥行き三○mあります。
この遺跡は,縄文時代中期の土器片も少量採集されていますが,弥生時代以降,古墳時代後期まで(二三〇〇~一四〇〇年前)の埋葬と生活の遺跡としては,人骨が一三体以上見つかっており,特に注目されるものとしては,南海産のゴホウラ製貝輪をはめた弥生時代の人骨や,舟材を使った木棺墓に葬られた古墳時代の人骨,稲籾入りの須恵器を副葬した人骨などがあります。
生活の遺跡としては,各種木製品,土器,骨角器などの道具や,食料の残滓と思われる貝類,獣骨,鳥骨,魚骨,木の実など,また多量の灰などがあります。
発見当時,大社考古学会により調査が行われた関係から,出土品は現在,大社町の史跡猪目洞窟遺物包含層出土品収蔵庫で保管されています。
二〇〇八(平成二〇)三月
出雲市・出雲市教育委員会
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