多くの場合、アプリケーションが実行しなければならないSQL文は、アプリケーションを作成する段階で決まります。 しかし、中には、SQL文が実行時に構成されることや外部ソースで提供されることがあります。 このような場合、SQL文を直接Cソースコードに埋め込むことはできません。 しかし、文字列変数として提供される任意のSQL文を呼び出すことができる機能が存在します。
任意のSQL文を実行する最も簡単な方法は、EXECUTE IMMEDIATEコマンドを使用することです。 以下に例を示します。
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; const char *stmt = "CREATE TABLE test1 (...);"; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL EXECUTE IMMEDIATE :stmt;
この方法ではデータを取り出す文(例えばSELECT)を実行することはできません。
任意のSQL文を実行するより強力な方法は、一度準備をし、その後で準備された文を実行したいところで実行することです。 また、文を汎用化した形で準備し、パラメータを置き換えることで特定の文を実行させることも可能です。 文を準備する時、後でパラメータとして置き換えたいところには疑問符を記載してください。 以下に例を示します。
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; const char *stmt = "INSERT INTO test1 VALUES(?, ?);"; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL PREPARE mystmt FROM :stmt; ... EXEC SQL EXECUTE mystmt USING 42, 'foobar';
実行させる文が値を返す場合、INTO 句を付けてください。
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; const char *stmt = "SELECT a, b, c FROM test1 WHERE a > ?"; int v1, v2; VARCHAR v3; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL PREPARE mystmt FROM :stmt; ... EXEC SQL EXECUTE mystmt INTO v1, v2, v3 USING 37;
EXECUTEコマンドはINTO句、USING句、この両方を持つことも、どちらも持たないこともできます。
準備された文が必要なくなった時、割当てを解除しなければなりません。
EXEC SQL DEALLOCATE PREPARE name;