PostgreSQLインストレーションの全てをWindowsで構築するには、MinGWとCygwinを使用する他ありませんが、Cクライアントライブラリ(libpq)と対話型ターミナル(psql)は他のWindowsツール群でコンパイルすることができます。 ソース配布物にMicrosoft Visual C++用およびBorland C++用のMakefileが含まれています。 他の設定では、手作業でライブラリをコンパイルすることは可能なはずです。
ティップ: MinGWもしくはCygwinの使用を勧めます。 このツールキットのどちらかを使用する場合は第14章を参照してください。
Microsoft Visual C++を使用してWindows上で可能なものを全て構築するためには、srcディレクトリに移動して以下のコマンドを入力してください。
nmake /f win32.mak
この例ではVisual C++がパス(環境変数PATH)に入っていることを仮定しています。
Borland C++を使用して全て構築するためには、srcディレクトリに移動して以下のコマンドを入力してください。
make -N -DCFG=Release /f bcc32.mak
以下のファイルが作成されます。
動的リンク可能なフロントエンドライブラリ
ユーザのプログラムをlibpq.dllにリンクする際に使用するインポートライブラリ
フロントエンドライブラリのスタティック版
PostgreSQLクライアントアプリケーションとユーティリティ。
通常何らかのクライアント用のファイルをインストールする必要はありません。 アプリケーションの実行ファイルと同じディレクトリにlibpq.dllファイルを格納しなければなりません。 何らかの理由によりこれを行うことができない場合にのみ、WINNT\SYSTEM32ディレクトリ(Windows 95/98/MeシステムではWINDOWS\SYSTEMディレクトリ)にインストールすべきです。 このファイルがセットアッププログラムを使ってインストールされるならば、ライブラリの新しいバージョンが上書きされないように、ファイルに含まれるVERSIONINFOリソースを使ったバージョンのチェックをしなければいけません。
もしこのマシンでlibpqを使った開発を行う場合は、src\includeとsrc\interfaces\libpqのソースツリーのサブディレクトリをコンパイラ設定のincludeパスに追加する必要があります。
ライブラリを使うためには、プロジェクトにlibpqdll.libファイルを追加しなくてはいけません (Visual C++ではプロジェクトを右クリックし、追加を選択してください)。
Microsoftが提供する無料の開発ツールをhttp://msdn.microsoft.com/visualc/vctoolkit2003/からダウンロードすることができます。 また、http://www.microsoft.com/msdownload/platformsdk/sdkupdate/のプラットフォームSDK内のMSVCRT.libも必要です。 さらに、http://msdn.microsoft.com/netframework/downloads/updates/default.aspxから.NETフレームワークもダウンロードすることができます。 インストールした後に、このツールキットのバイナリをパスに含めなければなりません。 また、MSVCRT.libを指し示す/lib:<libpath>を追加する必要があるかもしれません。 無料のBorland C++コンパイラツールをhttp://www.borland.com/products/downloads/download_cbuilder.html#からダウンロードすることができます。 この場合も同様の設定が必要です。