ほとんどのプラットホームでは、PostgreSQLは、個々のサーバプロセスが容易に識別できるように、psによって報告されるコマンドタイトル部分を変更します。 以下に表示例を示します。
$ ps auxww | grep ^postgres postgres 960 0.0 1.1 6104 1480 pts/1 SN 13:17 0:00 postgres -i postgres 963 0.0 1.1 7084 1472 pts/1 SN 13:17 0:00 postgres: writer process postgres 965 0.0 1.1 6152 1512 pts/1 SN 13:17 0:00 postgres: stats collector process postgres 998 0.0 2.3 6532 2992 pts/1 SN 13:18 0:00 postgres: tgl runbug 127.0.0.1 idle postgres 1003 0.0 2.4 6532 3128 pts/1 SN 13:19 0:00 postgres: tgl regression [local] SELECT waiting postgres 1016 0.1 2.4 6532 3080 pts/1 SN 13:19 0:00 postgres: tgl regression [local] idle in transaction
(psの適切な呼び出し方はプラットホームによって異なります。 同様に、何が詳細に表示されるのかも異なります。 この例は最近のLinuxシステムのものです。) この一覧の最初のプロセスはマスタサーバプロセスです。 表示されているコマンド引数は、起動時に指定したものと同じものです。 次の2つのプロセスは、マスタプロセスから自動的に起動されるバックグランドワーカープロセスです。 (システムを統計情報コレクタを起動しないように設定していた場合は"統計情報コレクタ"はありません)。 残るプロセスはそれぞれ、1つのクライアント接続を取り扱うサーバプロセスです。 それぞれのプロセスは、次の形式のコマンドライン表示を設定します。
postgres: user database host activity
ユーザ、データベース、接続元ホストという項目はクライアントの存続期間中変更されることはありませんが、活動状況を示す部分は変わります。 活動状況は、idle(つまり、クライアントからのコマンド待ち状態)、idle in transaction(BEGINブロックの内側でのクライアントの待ち状態)、またはSELECTのようなコマンド種類名のいずれかとなります。 また、そのサーバプロセスが他のサーバプロセスによって保持されたロックを待っている状態の場合は、waitingが付与されます。 上の例では、プロセス1003はプロセス1016におけるトランザクションの完了とそれに伴うロックなどの解放を待っていると推測することができます。
update_process_titleを無効にした場合、活動情報を示す部分は更新されません。 新しいプロセスが起動した時に一度、プロセスの表題は設定されます。 プラットフォームの中には、これによりコマンドごとのオーバヘッドをかなり抑えられるものもありますし、まったく意味がないものもあります。
ティップ: Solarisでは特別な取り扱いが必要です。 /bin/psではなく、/usr/ucb/psを使用しなければなりません。 また、wフラグを1つではなく2つ使用しなければなりません。 さらに、元のpostgresの呼び出しに関するpsのステータス表示は、各サーバプロセスに関するステータス表示よりも短くなければなりません。 この3条件を全て満たさないと、各サーバプロセスのpsの出力は、元のpostgresのコマンドラインのものになってしまいます。