46.2. プログラマへ

46.2.1. 技能者

本節では、PostgreSQL配布物の一部であるプログラムやライブラリにおける各国語サポートのサポート方法を説明します。 現在はCプログラムにのみ適用できます。

プログラムにNLSサポートを追加する

  1. プログラムの起動処理に以下のコードを追加してください。

    #ifdef ENABLE_NLS
    #include <locale.h>
    #endif
    
    ...
    
    #ifdef ENABLE_NLS
    setlocale(LC_ALL, "");
    bindtextdomain("progname", LOCALEDIR);
    textdomain("progname");
    #endif

    prognameは実際には自由に選択できます。)

  2. 翻訳の候補となるメッセージが見つかったら、gettext()の呼び出しが追加される必要があります。 例えば、

    fprintf(stderr, "panic level %d\n", lvl);

    は、次のように変更されます。

    fprintf(stderr, gettext("panic level %d\n"), lvl);

    (NLS が組み込まれていない場合、gettextはノーオペレーション命令として定義されます。)

    これは混乱しがちになります。一般的なショートカットは以下のものです。

    #define _(x) gettext(x)

    他の解決方法は、そのプログラムが通信のほとんどを1つまたは数個のバックエンドにおけるereport()のような関数で行っている場合有効です。 その場合、全ての入力文字列に対し内部的にgettextを呼び出す関数を作成することになります。

  3. プログラムのソースのあるディレクトリにnls.mkを追加してください。 これはmakefileのように読むことができます。 以下の変数への代入をここで設定する必要があります。

    CATALOG_NAME

    textdomain()の呼び出しに使用されるプログラム名です。

    AVAIL_LANGUAGES

    用意された翻訳のリストです。 初めは空です。

    GETTEXT_FILES

    翻訳文字列を含むファイルの一覧です。 つまり、これらはgettextもしくは他の解決法として印が付けられます。 たまたまこれはプログラムのほとんど全てのソースファイルを含むことになります。 この一覧があまりに長くなる場合、最初の"file"+とし、2番目の単語を1行に対して1つのファイル名を持ったファイルとすることができます。

    GETTEXT_TRIGGERS

    翻訳者用が作業を行うメッセージカタログを生成するツールはどの関数呼び出しが翻訳可能な文字列を含むかを認識する必要があります。 デフォルトでは、gettext()呼び出しのみを認識します。 _や他の識別子を使用している場合、ここに記載しなければなりません。 翻訳可能な文字列がその最初の引数ではない場合、その項目は(例えば2番目の引数の場合)func:2という形式でなければなりません。

ビルドシステムは、自動的にメッセージカタログの構築およびインストールを行います。

46.2.2. メッセージ記述の指針

メッセージの翻訳を簡単にするために以下に指針をいくつか示します。