PL/Python言語モジュールは自動的にplpyというPythonモジュールをインポートします。
このモジュールの関数と定数は、plpy.fooのように作成したPythonコードから使用することができます。
現在plpyでは、plpy.debug(msg)、plpy.log(msg)、plpy.info(msg)、plpy.notice(msg)、plpy.warning(msg)、plpy.error(msg)、およびplpy.fatal(msg)関数を実装しています。
plpy.error
およびplpy.fatal
は、実際にPythonの例外を発生させます。
これが捕捉されない場合、呼び出し中の問い合わせ外部に伝わり、その結果、現在のトランザクションもしくは副トランザクションがアボートします。
raise plpy.ERROR("msg")およびraise plpy.FATAL("msg")は、それぞれplpy.error
およびplpy.fatal
の呼び出しと同じです。
他のレベルは、異なる重要度のメッセージを生成するだけです。
log_min_messagesとclient_min_messages設定変数は、特定の重要度のメッセージをクライアントに報告するか、サーバのログに書き出すか、あるいはその両方かを制御します。
詳細は第17章を参照してください。
さらに、plpyモジュールはexecute
およびprepare
という2つの関数を用意しています。
plpy.execute
を、問い合わせ文字列および省略可能な制限引数を付けて呼び出すと、問い合わせが実行され、結果オブジェクトとして問い合わせ結果が返ります。
この結果オブジェクトはリストもしくは辞書オブジェクトをエミュレートします。
結果オブジェクトは、行番号や列名によってアクセスすることができます。
結果オブジェクトには、問い合わせ結果の行数を返すnrows()
、SPI_execute
が返す値を返すstatus
というメソッドが追加されています。
結果オブジェクトは、変更することができます。
以下に例を示します。
rv = plpy.execute("SELECT * FROM my_table", 5)
これは、my_tableから5行までを返します。 my_tableにmy_column列が存在する場合、その列には以下のようにアクセスできます。
foo = rv[i]["my_column"]
2番目の関数plpy.prepare
は、問い合わせの実行計画を準備します。
問い合わせ内にパラメータ参照がある場合、問い合わせ文字列および引数型のリストとともに呼び出されます。
例えば、以下のようにします。
plan = plpy.prepare("SELECT last_name FROM my_users WHERE first_name = $1", [ "text" ])
textは、$1として渡す変数の型です。
文を準備した後、それを実行するために関数plpy.execute
を使用します。
rv = plpy.execute(plan, [ "name" ], 5)
3番目の引数は制限引数であり、省略可能です。
PL/Pythonモジュールを使用して準備した計画は自動的に保存されます。 これが何を意味するのかについてはSPIの文書(第41章)を参照してください。 これを複数呼び出しにおいて効果的に使用するためには、永続的な格納用辞書であるSDまたはGD(項40.1を参照)のいずれかを使用する必要があります。 例えば、以下のようにします。
CREATE FUNCTION usesavedplan() RETURNS trigger AS $$ if SD.has_key("plan"): plan = SD["plan"] else: plan = plpy.prepare("SELECT 1") SD["plan"] = plan # rest of function $$ LANGUAGE plpythonu;